ブロックチェーン用語集

Bitcoin (ビットコイン)

2008年11月に中本哲史によって発表された論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」
から構想され実現したブロックチェーンプラットフォームのこと。
2009年1月の運用開始以来、無停止で運用されネットワークが稼働してからの取引をブロックチェーンに記録し続けている。
この実績からブロックチェーン技術が金融、トレーサビリティー、個人証明といった分野で注目を集めるようになった。

Bitclub Network (ビットクラブネットワーク)

現在ビットコインなどの有名な銘柄のマイニングを個人で行い、利益を得るのはかなり困難になっており、
集団でマイニングに参入した方が効率よく利益を上げることができるとされている。
BitClub Networkはそんなマイニングを組織的に行うマイニングプールの1つ。
2014年9月に結成され、多くの実業家、専門家、ネットーワーカー、そしてプログラミングのプロを巻き込み、
世界各地でネットワークビジネスを絡めたマイニング事業を展開している。

Blockchain (ブロックチェーン)

データの入ったブロックを鎖のように繋げていき、それを世界中のコンピュータ同士で共有するシステム。
ブロックチェーンネットワークに参加することで過去から現在に至る全ての取引データを共有できる。
そのため参加者が多いほどデータの損壊リスクが減少しシステムが安全に保たれるという特徴を持つ。
また誰でもデータの履歴を辿る事が出来るため、不正なデータを監視して混入を防ぐことが可能。
例えば一部の参加者の中に不正な取引をしているデータがあったとしても、
参加者のうち51%以上が共有している取引データが正しいとみなされ、
少数派の不正なデータは多数派の正しい方に自動的に修正される。
まとめると「みんなで持ち合って使える誰も改ざんできない台帳」をブロックチェーンという。

Block Height (ブロック・ハイト)

ブロックチェーンは最初から最新時点まで時系列順にブロックが繋がっている。
BlockHeightは一番最初に生成されたブロックを0として順番に番号をつけ、
対象とするブロックが何番目のブロックであるかを表す単位のこと。

Crowd sale (クラウドセール)

開発の段階のサービスやアプリケーション内で利用できる仮想通貨を先行販売することで事業資金の調達を行うこと。
クラウドファンディングの新しい形として提唱された。
クラウドファンディングでは一般的に製品の優先割引購入権を渡すのと同じように、
クラウドセールではサービス事業者が発行した仮想通貨コインを渡す仕組みになっている。
別の呼び方として「ICO」がある。

Difficulty (採掘難易度)

マイニング(採掘)における「ナンス」を見つける難易度を数値化したもの。
※ナンスについてはマイニングの項を参照。

ERC20 (イー・アール・シー20)

Ethereumベースのトークンにおいてインターフェース標準の1つ。
いわゆるEthereumで作られるコインのプログラム設計書の標準的な規格である。
例えばERC20に準拠したコインであれば全て、ERC20に対応した取引所で取り扱いが可能。
ウォレットなどのアプリでも同様で、開発者側にとってもERC20に対応するだけで
ERC20に準拠した全てのコインを取り扱うことができるようになった。

Ethereum (イーサリアム)

2013年後半にVitalik Buterin氏によって構想され実現したブロックチェーンプラットフォームのこと。
誰もが自由に※スマートコントラクトを記述し実行、そしてブロックチェーン上に履歴を記録できる点が特徴。
Ethereum上ではetherと呼ばれる通貨が用いられる。
スマートコントラクトを実行するためにEthreumのマシン(EVM)パワーを使う際、
その利用料としてetherを支払う。
※スマートコントラクトについてはその項目を参照。

Hardfork (ハードフォーク)

「フォーク」とはブロックチェーンが分岐することと定義されている。
その中でハードフォークとは分岐が合流することなく永続的に続くものを指す。
このハードフォークを実行してしまうと旧ルールのままのチェーンと
旧ルールを無効とし新ルールを有効としたチェーンが二つ同時に発生することになる。
二つの通貨に分裂することになるため、利用者は今後どちらの
ブロックチェーンを使用していくのか選択を迫られることになり問題にあげられる。

Hash (ハッシュ)

あるデータを変換して得られる固定長のデータのこと。
またハッシュを得るための関数をハッシュ関数といい、
データであればどのようなものでも指定の長さのデータに変換できる。
不可逆性といってハッシュ化されたデータを元のデータに戻すことは不可能。
元のデータを1文字でも変更すれば、得られるハッシュは全く違うものとなり
元データを推測することも不可能となっている。
またハッシュが重複することが無いか心配されるかもしれないが、
宝くじの1等に十回連続で当たる確率より低いと言われるぐらい
天文学的に低い確率なので実用上は全く問題ないとされている。

ICO (Initial Coin Offering)

開発の段階のサービスやアプリケーション内で利用できる仮想通貨を先行販売することで事業資金の調達を行うこと。
IPO(Initial Public Offering:新規株式公開)にちなんでICOと名付けられた。
ブロックチェーンを使っているため、誰でもICOを行うことができ、誰でも参加できる。
たとえ実体のないプロジェクトであっても一般には確認が難しいため騙されるケースも少なくない。
消費者保護の観点においても法の整備が追い付いておらず問題になっている。
別の呼び方として「Crowd sale」がある。

Mining (マイニング)

ブロックにデータを書込んで承認させる際に行う作業のこと。
ブロックを承認するためには膨大な数学的計算を繰り返し「ナンス(Nonce)」と呼ばれる数値を
探し出す必要があり、この数値を探し出す作業をマイニングと呼んでいる。
一番最初に探し出した者にその対価としてマイニングの成功報酬と、
取引に設定された手数料を受け取る事が出来る。
取引手数料が高いデータから先にマイニングされるのはそのためである。

Proof of Stake (プルーフ・オブ・ステーク)

所有しているコイン量に応じてブロックを承認する確率が高まる仕組み。
この仕組み上で悪意ある者が不正な取引をブロックチェーン上に残すためには
莫大なコインを取得しなければならなず、コストが非常に高い。
さらに攻撃されたことによるコイン価値の低下により、攻撃者の資産も減る。
攻撃者のインセンティブが少ないことから、取引の有効性が保証されている。

Proof of Work (プルーフ・オブ・ワーク)

保有するマシンパワーに応じてブロックを承認する確率が高まる仕組み。
この仕組み上で悪意ある者が不正な取引をブロックチェーン上に残すためには
他の参加者たちのマシンパワーを上回り続ける必要がある。
これは非常に困難であることから、取引の有効性が保証されている。

Public key (公開鍵)

秘密鍵から生成される鍵で「暗号化」や「署名」「認証」のためにインターネット上に公開されるもの。
元となった秘密鍵で暗号化したデータは対となる公開鍵でしか複合化できない。
逆もそうで、公開鍵で暗号化したデータは対となる秘密鍵でしか複合化できないという性質がある。
公開鍵から秘密鍵を推測することが現代科学では非常に困難であるため安全が保障されている。
ブロックチェーンでは公開鍵から個人口座アドレスをハッシュ化などを行って生成し使用している。

Secret key (秘密鍵)

公開鍵を生成するために必要な鍵で、もし自分以外に教えてしまうと
他人が同様の公開鍵を持つことになり、権限を譲渡したことに等しい。
ブロックチェーンでは送金時の取引で署名を行うために必要。
秘密鍵で暗号化したデータは対となる公開鍵でしか複合化できない性質を利用する。
自身が持つ秘密鍵で暗号化した取引データを正しく解読できるのは
自身が公開している公開鍵のみなので本人確認が取れるという仕組み。

Smart contract (スマートコントラクト)

その名の通り、コントラクト(契約)をスマートに行えるプロトコルのこと。
それは契約の自動化であり、契約の条件確認や履行までを自動的に実行させる事が可能。
自動販売機もその一つ。
Etheruemが実装するスマートコントラクトはEthereum上で稼働するプログラムを指す。
その自由度の高い記述が可能なプログラムは
コインを燃料として使用する代わりに様々な処理の自動化を実現できる。

Transaction Fee (取引手数料)

ブロックチェーン上でデータの書き込みが伴う(トランザクションが発生する)場合に
おいて支払う手数料(そのシステムが稼働する仮想通貨で支払う)のこと

半減期 (Halving)

マイニングが行われる仮想通貨において、マイニング報酬が半減するタイミングのこと。